感想:沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—
SEOの名著と呼ばれる”沈黙のWebライティング”
SEOの書籍を読んだことがなければ、Web版で本書の中身をチラ見してみよう!
Search Engine Optimization(Web検索最適化)。
ブロガーやアフィリエイターであれば、SEO(Googleの検索エンジン)と戦い、自分のWebサイトを検索上位に押し上げるために(そして日銭を稼ぐために)、日々工夫を凝らしていると思います。
沈黙のWebライティングは、SEO対策を万全にしたい人に”Webライティングの基礎”を教えてくれる書籍であり、数多くの著名なブロガーがオススメしています。
マンガ形式のためか、ストーリーも無駄に凝っており、『タオパイ社の営業妨害によって観光客が激減した「みやび屋」を主人公ボーン・片桐がWebライティングで救い出す』という流れになっており、最終的には主人公の出生秘話まで語られます。
私たちド素人の意見を宮本ムツミ君が代弁し、見事に失敗してくれるため、ボーン・片桐(コンサル役)の正しい意見を素直に聞き入れることができます。
間違った考え方/古い手法が何故ダメなのかを説明してくれる書籍は少ないため、本書は読者に納得感を与えてくれる良書だと思います。
沈黙のWebライティング(本書)が取り扱う内容
- SEO(検索上位となるコツ)とは何か
- USP(他社にはない独自の強み)
- 「エモーショナルライティング」と「文章の論理的整合性」
- オウンドメディア(自社が所有し、運営するメディア)とは
- まとめサイトと他者への敬意(引用方法)
- インタビューの仕方
- 記事のバズらせ方:共感層の巻き込み、客観性の担保、コミュニケーションに繋がる演出
私が個人的に興味を引いた内容は、「エモーショナルライティング」と「記事のバズらせ方」。
それぞれ後述します。
理系が削ぎ落としてしまうエモーショナル
エモーショナルライティングは、「共感 = 相手の感情を自分毎として感じること」を引き起こさせる作文術で、雑な例を出すと「冬の朝は寒くて、布団からなかなか抜け出せませんよね!」みたいに「(読者が)あるある〜」と感じる文章です。
大学を卒業した理系の人は、論文を執筆する過程で論理的な文章を書けるようになりますが、同時に感情表現(主観)を削ぎ落とすように教授から調教されます。つまり、エモーショナルライティングからかけ離れた文章を書いてしまいがちです。
しかし、人間は感情で行動する生き物。
エモーショナルライティングの重要性は本書や有名ブロガーの記事を通して体感したので、理系の私もエモーショナルを意識した文章で、読者の感情に訴えていくつもりです!
記事のバズらせ方。バズすら理詰め
Twitter、Instagram、Google砲……
どのSNSでもバズればサイトに多数の流入が見込めるため、アフィリエイターやブロガーにとってバズは垂涎の的です。一般的な人も承認欲求が満たせるため、バズが好きでしょ?
私もバズらせて「いい、いい、らめええッ!! きもち、ひいいいいいッ!!」したい。
バズの引き起こし方は、本書で以下のように書かれています。炎上ではなく、健全にバズを狙いに行っている印象。
- 共感層の巻き込み
- 「客観性」の担保
- コミニュケーションにつながる演出
本書中では、共感の巻き込みは「まとめサイトをよく思っていない人の感情を刺激して、巻き込む」という形になっています。本記事で共感の巻き込みを得る場合は、沈黙のWebライティングを好きな人を巻き込む、といった形でしょうか。
客観性の担保は、自分の考えを支持する意見を集める事です。論理的な文章やデータだけで客観性を担保する事は難しいため、数を用意する戦略(例えば、同意見の他サイト記事リンクを貼るなど)です。
コミュニケーションに繋がる演出は、以下のようにまとめられています。私は、今までライターの個性だと思っていましたが、バズらせるための計算と気づいて勉強になりました。
- 各世代に通ずるネタ(マンガの例え話など)
- メタ的な視点への誘導(読者に意見を発信させやすい状態に誘導)
- 読者がツッコみやすいスキのある文章
- 自分を小さく見せ、読者に上から目線を持たせる文章
沈黙のWebライティングが気になる人は、Web版(無料)がオススメ
書籍は2000円します。
まずはWeb版を読んでみて「自分に合う、合わない」を見極めてから、書籍の購入を検討されてはいかがでしょうか。なお、書籍版はWeb版から100ページ加筆されており、加筆部分はより詳細な説明が得られます。
無料でもSEOを踏まえたライティングが学習できるため、後は行動するだけ!
ロシア人と国際結婚した地方エンジニア。
小学〜大学院、就職の全てが新潟。
大学の専攻は福祉工学だったのに、エンジニアとして就職。新卒入社した会社ではOS開発や半導体露光装置ソフトを開発。現在はサーバーサイドエンジニアとして修行中。HR/HM(メタル)とロシア妻が好き。サイトに関するお問い合わせやTwitterフォローは、お気軽にどうぞ。