元Win/MacユーザがメインPCをLinux(Debian)にした感想

前書き

本記事では、メインPCをLinuxに変えて良かった事/不便だった事を紹介します。

前提情報ですが、私のPC使用歴はWindowsが18年(Win2000〜Win10)、Macが8年(OS X 10.8〜macOS 10.15)、Linuxが4年(Debian8〜10)です。WindowsとLinuxは仕事で使用しており、ターミナルでのコマンド操作(CLI)に苦手意識はありません。むしろ、CLIが好きです。

そんな私がメインPCをLinuxに置き換えた3年間で感じた事をジャンル毎にコメントしていきます。各ジャンルの先頭(見出し)に「◯:快適、△:少しだけ不満あり、☓:不便」とザックリ評価を付けています。        

                  

△音楽

音楽は作曲/鑑賞という2つの観点がありますが、私は作曲ができないので、鑑賞に関してのみコメントします。

音楽鑑賞に関しては、オールマイティなミュージックアプリが無い点が不満です。iTunesやMedia Go相当のアプリがないと言えば分かりやすいでしょうか。

例えば、

  • 音楽CDの取り込み
  • Flacやmp3のタグ管理(アルバムジャケットや曲情報の付与)
  • アルバム情報の自動取得
  • 歌詞情報の表示
  • 楽曲再生

のような機能を単一のアプリで完結できません。

私は、音楽CDの取り込みとアルバム情報の取得にはAsunder CD Ripper、タグ管理にはEasyTAG、歌詞情報の表示や楽曲再生はLollypop(上の画像)もしくはClementineをLinuxで使っています。これらが一つに集約され、かつ機能面が優れているアプリがあれば文句なしです。

ただし、上記のような音楽との向き合い方は、やや古いスタイルです。ストリーミングやデジタル配信で生活している人は、あまり音楽面で不満が出ないかも知れません。

                              

△動画(☓編集、◯再生)

動画も音楽同様、編集/鑑賞という2つの観点があります。

動画編集面では、LinuxはAdobeアプリが動作しないデメリットがあります。このデメリットを乗り越えるために、WINE(WinアプリをLinux上で動作させるアプリ)を駆使しても、その努力は報われません。

最終的に、仮想化ソフト(Virtual Boxなど)でWindowsを動かし、Windows上でAdobeアプリを動かす羽目になります。補助ツールであるWacomペンタブレットも性能を完全に引き出せるドライバが少ないので、Linuxではデザイン関係の作業は厳しいと認識しておいた方が良いです。

その一方で、動画再生面では一般的な拡張子の動画やストリーミングサービスは問題なく再生できます。日常生活では、ほぼ困らないと思います。例えば、

  • AVI、MP4、MKV、MPEG、MOV、DivX、H.264などの動画ファイル
  • YouTube
  • Amazon Prime
  • FANZA

などの動画はLinuxで再生できます。

私は気にしていませんが、Linuxにおける動画再生での唯一のデメリットは、利用可能なBlu-rayプレイヤーアプリが存在しない事です。Blu-rayを沢山お持ちの方は、この点に注意してください。

                        

◯ネットサーフィン/ブラウザ

ブラウザはOSによる差が少ないため、Linuxでも非常に快適です。Linuxだから見れないサイトは、今まで遭遇した事がありません。

Google Chrome、Fire Foxを普段使いしている方であれば、Linuxに移行しても困る事はないでしょう。その一方で、WindowsのIE/Edge、MacのSafariはLinuxに存在しないので、これらのブラウザユーザはLinuxに移行すると各種データの移行作業が発生して辛いかも知れません。

                       

☓Office

Linuxには、様々なOfficeアプリがあります。

上記のアプリは全て完成度が高いですが、細かい挙動が気になります。「文字化けする」「マクロがない」「配置変更が思ったようにできない」など、色々不満がでてきます。

最大の不満は、慣れ親しんだMicrosoft Officeとの差異全てです。大学・仕事で慣れ親しんだMicrosoft Officeと挙動が異なるというのは、私にとってかなり苦痛です。生産性がかなり落ちます。

「私は気にならない」もしくは「家でOfficeを使わない」という方がいらっしゃるとは思いますが、LinuxのOfficeに関する個人的な評価は☓とさせていただきました。

               

◯プログラミング

skill

Win/Mac/Linuxの中で、Linuxがダントツで最高。

パッケージマネージャが優秀なので、環境構築をCLIで完結できるのがLinuxの強み。MacもUNIX系ですが、環境構築手順からMacが省かれている事も多々あり、Linuxの方がより好ましいと言えます。

開発機とみなした場合のLinuxは、かなり優秀です。Linuxには各種エディタ、統合開発環境、作図ツール、Docker、DBなどの様々な開発ツールがあり、開発で何かが足りないと感じた事はありません。C#やSwiftが(ほぼ)使えないぐらいですが、これらの言語を使う人はLinuxをメインPCにしようと考えないでしょう。

Linuxばかりを持ち上げていますが、最近のWindowsも好印象です。WSL2DockerWindows Package ManagerWindows Terminalなど、開発に役立つツールが続々と公開されているので、近い将来にメインPCをWindowsに戻す可能性があるかも知れません(およそ10年ぶり)。

              

☓ゲーム

LinuxはAAAタイトルゲームがない。

90年代からゲーム資産を築き上げてきたWindowsと比較して、Mac/Linuxはゲームの絶対数が少ないです。FPSからエロゲまで幅広くカバーしているWindows。有名タイトルのクローンやエミュしか期待できないMac/Linux。ユーザの絶対数が少ないOSには、有名タイトルがリリースされない悲しい現実。

そんな中で唯一の希望は、2012年からLinuxに公式対応しているSteamです!Steamでは、Linux上でWindows向けPCゲームを動かす活動が報告されており、2018年時点で6500タイトルがLinux上で動いたようです。

なお、Steamをインストールしたい方がいらっしゃれば、以下の記事で手順を紹介しています。

【環境構築】Debian 10にSteamをインストールする方法:glXChooseVisual failedエラー回避

                                                          

△システム/デスクトップ環境

Windowsのような半強制Windows Updateが存在しないだけでも、Linuxは素晴らしいです。

ただ、やっぱりGUI周りが弱い(不親切)かな、という気がします。

デスクトップ環境をWindows風、Mac風など色々カスタマイズできるのは強みかも知れませんが、どの環境も基本的なGUI機能が押さえられていない印象が拭えません。種類が多いのは良いですが、「開発リソースを集約して、より良いデスクトップ環境を一つ作った方がエンドユーザは幸せではないか」と考えてしまいます。

ちなみに、システムやGUI機能での不満の例は、

  • サスペンド後に、一部アプリが動かない
  • サスペンド後に、Bluetoothペアリングができない
  • 画面のクラッシュ(2015〜2016年ごろのUbuntuに見られた現象)

でしょうか。そこまで深刻な不満は少ないですが、些細な不満が多々あります。

             

最後に

それぞれのOSの利点は、Windowsはエロゲ、Macはデザイン、Linuxはプログラミング。

初めてLinux PCを作る時、自作PCは止めましょう。何らかのWindows PCをLinuxで潰す方が簡単です。自作PCをLinuxにすると、以下の記事のようにハマって大変です(大変だった)。

Debian10をRyzen 3800X環境で動かそうとしてハマった内容(グラボ必須、BIOS設定、Kernel設定)

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