autofsを用いてHDD/SSD/USBメモリを起動時に自動マウントする方法(Debian)

前書き

本記事では、autofsを用いて、HDD/SSD/USBメモリ(SATA接続 or M.2接続 or USB接続)を自動的にマウントする方法を紹介します。

一般的に、SATA接続の内蔵HDDなどはシステム起動時に自動的にマウントされません。自動マウントを有効化する方法として、/etc/fstabにマウント対象のストレージ情報を書きます。しかし、fstabによる方法は、デバイスにアクセスする頻度が少なくても、マウント対象のファイルシステム向けのリソースを消費します。また、設定を失敗した場合(ストレージをマウント出来なかった場合)、システムの起動に失敗し、Emergency Modeに移行する事があります。

これらの欠点を回避する方法として、autofs(automountユーティリティ)を使用します。autofsは、ストレージの自動マウント・アンマウントが可能であり、リソースを適宜節約できます。

                 

検証環境

検証環境はDebian10とします。使用するHDD/SSDのフォーマット方法が知りたい場合は、以下の記事を参照してください。

gdisk/mkfsコマンドで2TB以上の大容量HDDをフォーマットする方法

              

autofsのインストール

autofsおよびストレージ情報を調べるためのe2fsprogsをインストールします。

                                                                  

ストレージ情報(UUID)の調査

自動マウントを行うには、ストレージを識別するためのUUID(Universally Unique Identifier)およびファイルシステムを調査する必要があります。e2fsprogsパッケージに含まれるblkidコマンドを用いれば、以下のように両方の情報が得られます。

              

autofs設定ファイルに自動マウント情報を追記

自動マウントを有効化するため、”/etc/auto.master “および”/etc/auto.misc “を編集します。私の環境では自動マウント対象は、

  1. /dev/sda、UUID=6cefaadb-8064-4177-be4d-4c96c50985ee、fs=ext4
  2. /dev/sdb1、UUID=fecb3b9a-af4a-4a09-abdd-3fa633beaaa6、fs=ext4

となります。

1.のストレージは/misc/hdd1、2.のストレージは/misc/hdd2にマウントする設定とします。auto.masterおよびauto.miscの書き換え方は以下の通りです。

                                              

自動マウントに失敗する場合

自動マウントに失敗する場合は、設定ミスやudisk(他機能)との競合が考えられます。一度、autofsを停止して、手動でautomountコマンドを実行すれば、自動マウントに失敗する理由が調査できます。

例えば、/etc/auto.masterの”+auto.master”のコメントアウトを忘れた場合、

“lookup(file): failed to read included master map auto.master”

とエラーがでます。

                        

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